個人的には二年ぶりのミラノサローネ(ミラノ国際家具見本市)。
相変わらずデザインのパワーに圧倒され、景気の悪さなど感じられない展示でしたが、かなり気になる傾向がありました。
私が注目するのはもちろん「デザイン」というカテゴリーのパビリオンですが(他に「モダン」「クラシック」がある)、何故かクラシカルというかオリエンタルというか、とてもイタリアの最新デザインとは言いがたい商品が多く並べられていたのです。
要は中国市場向けのデザインです。
家具の世界でもご多分に漏れず中国からのバイヤーが押し寄せています。
中国だろうがアラブだろうがお金のある人が高級品を買ってくれるのはいいことです。
ただその国で最先端デザインよりも成金趣味でわかりやすい豪華さが求められるので、メーカーもそれに合わせて装飾的な、今まで進んで来た道を逆行するようなデザインをしてしまう、というのはいかがなものでしょうか。
時代の先端を来たから今のイタリアデザインの地位があるのに?
もちろんトップメーカーでそんなことをしている所はありませんが、今までそれなりにいいデザインを出していた中堅メーカーの多くがこれをやっているのを見ると、イタリアデザイン界がやや自信を失っているのではないか?そんな心配もしたくなります。
この傾向が一時的なものであるように願います。
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